
ミステリの女王アガサ・クリスティーの全作品を一冊で読み解くガイドブック。長編・短編集を網羅し、評論家が独自の視点で評価と読みどころを記す決定版である。漆黒の地に、開かれた本や閉じた本がイラストレーションで散りばめられ、洋書のタイトルやサインが手描き文字で書き込まれる。差し色は鮮やかな朱赤一色に絞られ、鍵やコーヒーカップといった事件の小道具がさりげなく潜む。整理しすぎない手描きの線が、書架から一冊ずつ抜き出して並べていくような読書案内の身ぶりと響き合う。

著六冬和生
装丁早川書房デザイン室
早川書房 / 2016年
文学・評論