一覧に戻る文学・評論卯月の雪のレター・レター相沢沙呼春の光が満ちる電車の車内に、桜の花びらが幾枚も舞い込んでくる。黄色いコートの女性が窓辺の席に腰かけ、通路を一匹の黒猫が静かに横切る——表題の「卯月」と「雪」、そして「レター」という言葉が、舞う花を誰かへの便りに見立てたかのように響き合う。淡彩で描かれた車内に白い縦書きの題字が車窓の景へ溶けるように置かれ、春の一瞬を一通の手紙のような静けさにとどめている。About出版社東京創元社出版年2016年判型文庫ジャンル文学・評論Credits装丁西村弘美(角川書店装丁室)装画中村至宏Amazonで見る