
絶海の孤島に集められた五人の推理作家が、次々と奇怪な死を遂げていく。前代未聞の謎解きを描く本格ミステリ長編。表紙は、ボブカットの女性の上半身を写実的に描いたイラストレーション。唇の端から一筋の血を滴らせ、伏し目がちな視線がこちらを外して斜めへ向かう。背景は淡い肌色がそのまま余白となり、白で抜かれた明朝のタイトルが顔の輪郭を縁取るように縦に流れる。腰巻きの黒地に白と朱で刷られた惹句が、静謐な肖像の下で事件の予兆を冷ややかに告げている。

著小林泰三
装丁大原由衣
装画吉田ヨシツギ
KADOKAWA / 2016年
文学・評論