
十五歳、漫才に向き合う少年たちの物語、その下巻。前作からの空気を継いで、思春期の揺らぎと笑いへの真剣さが静かに描かれる。表紙はまっさらな白地に、学ランの少年を横向きで立たせた水彩のドローイングが一点だけ置かれる。藍と黒に滲む詰襟、輪郭線の細さ、上履きの白がふっと抜けた足元。タイトルは細身のゴシックで縦に流し、欧文と「下」の朱色だけがアクセントになる。余白が大きく取られているぶん、少年の横顔の伏し目がちな表情が、十五歳という年齢の重みをそのまま立ち上がらせている。
著神永学
装丁西村弘美
装画カズアキ
KADOKAWA / 2018年
文学・評論