
ロンドン警視庁特殊犯罪課シリーズ第4作。魔法を操る警官ピーター・グラントが、巨大団地で起こる怪事件と古い土地の記憶に挑む都市ファンタジー長編である。表紙は淡いクリーム地に若い女性ふたりを繊細な線と水彩で描き、緑の蔦と紅葉が画面を縦に縫う。タイトルは深紅の手書き風書体で大きく重ね、王冠を頂いた赤い円形章には巻数「4」が記される。植物と人物がやわらかく絡む装画と、血の色を思わせる題字の対比が、都市の緑陰に潜む不穏を静かに告げている。
著Hénaff、Sophie、山本、知子、川口明百美
装丁水戸部功
早川書房 / 2019年
文学・評論