
香港に生きる若者たちの姿を追ったルポルタージュ。揺れる都市と、そこで日々を重ねる少年少女の輪郭を綴る。表紙は深い青緑の夜の路地で、開かれた扉から黄の光があふれ、タンクトップに半ズボンの若者が街路へと駆け出してゆく。麻雀屋や食堂の看板、階段の手すりや植木鉢が平面的な線と色面で重ねられ、漢字のネオンが画面を彩る。書名と著者名は光と同じ黄で縦に置かれ、走り出す影と呼応する。扉からこぼれる一瞬の灯が、「燃ゆ」の二文字を確かに体現している。
著藤子不二雄F、辻村深月
装丁名久井直子
装画藤子+不二雄 装画協力:むぎわらしんたろう
小学館 / 2019年
文学・評論