
全国の書店員や本に携わる人々が、それぞれの現場から「本屋という仕事」の輪郭を綴ったアンソロジー。棚をつくる手つき、客と本のあいだに立つ距離感、本を売って暮らすことの実感が重ねられていく。表紙は生成りの地に、墨で描かれた書架と一人の人物。線は震えを残したまま走り、本の背がリズムよく並ぶ書棚の前に、後ろ姿の人影が黒く塗り込められて立つ。書名と編者名は左上に静かに置かれ、余白が画面の呼吸を支える。本に向き合う一人の姿勢が、そのまま仕事の手触りを示している。
著山下澄人
装丁新潮社装幀室
装画横山雄
新潮社 / 2023年
文学・評論