一覧に戻る文学・評論小指物語小指」という小さな身体の一部に物語を託す、静かに不穏な気配を漂わせる一冊。長い白金の髪を垂らした少女が、黒い墨を飛び散らせたような羽とも枝ともつかぬ闇に包まれ、十字架のネックレスを下げて正面に立つ。タイトル文字はマゼンタの太い明朝で四方に分割配置され、人物像と重なり合うことで、白地のなかに視線の磁場をつくる。墨の濃淡と鮮烈なピンク、余白の白という三つの要素だけで、物語の翳りを甘やかに引き出している。About出版社ikura出版年2012年ジャンル文学・評論Credits装丁松田行正(マツダオフィス)+山田和寛(nipponia)装画ikura