一覧に戻る文学・評論夕映え天使夕暮れの商店街を舞台に、市井に生きる人々の哀歓を写し取った一冊。表紙は燃えるような朱の空が画面の上半分を覆い、両側に並ぶ昭和の店構えや電柱の影を浮かび上がらせる。手前で箱車を押す男、奥に立つ二人連れの後ろ姿、まばらな通行人——淡い筆致で描かれた絵は輪郭を強調せず、夕映えの空気そのものを紙面に染み込ませる。白く抜いたタイトルは赤い空を背に静かに立ち、過ぎ去る時間と人影の物語を予感させる。About出版社唐仁原教久出版年2011年判型文庫ジャンル文学・評論Credits装丁唐仁原教久+新潮社装幀室