一覧に戻る文学・評論その日東京駅五時二十五分発早朝の東京駅から動き出す一本の列車を題に置いた一冊。表紙は深い藍と黒の筆致が重なり合い、点のような星がまばらに散る夜空のもと、中央に二つの車窓が橙色に灯る。窓のなかには人影がうっすら浮かび、闇との対比で温度だけが先に立ちのぼる。荒い塗りの質感が夜の冷たさを、灯りの揺らぎが出発を待つ時間を運び、紙面には動き出す前の静けさだけが残されている。About出版社中島梨絵出版年2014年判型文庫ジャンル文学・評論Credits装丁新潮社装幀室装画中島梨絵