
芸人と俳人が句を介して言葉を交わし、互いの感性を行き来する対話と実作の記録。日常の機微を拾い上げるふたつの眼差しが、季語と十七音の世界で静かに重なりあう。表紙には白いスーツに身を包んだ二人が、緑の濃い庭に佇む写真が据えられ、麦わら帽と杖、岩に腰掛ける所作が、ひとつの舞台のような構図にまとめられている。明朝体の縦組みタイトルが余白に静かに置かれ、軽やかな掛け合いと季を読む眼差しの同居を、一枚の画面に映し出している。

著又吉直樹
装丁鈴木成一デザイン室
装画村田善子
毎日新聞出版 / 2019年
文学・評論