
人気店に行列ができる、その「並ぶ」という行為そのものに着目したコミックエッセイ。話題のハンバーガー、寿司、ラーメンなど、ひと目見たい・食べたい一品を求めて人々がただひたすら列をつくる光景を、軽やかな筆致で追いかける。表紙は俯瞰の構図で、巨大化したバーガーや寿司、丼を都市のランドマークのように配置し、その足元に小さく群がる行列の人影を描く。明るい空と細い線画、淡い水彩のような彩色が、混雑のしんどさよりも祝祭めいた高揚感を伝える。日常の中の小さな熱狂を、ひとつの俯瞰図にまとめあげた一冊。
著日本推理作家協会
装丁坂野公一+吉田友美
装画伊藤健介
講談社 / 2017年
文学・評論