
父の転勤で高校時代をインドで過ごした著者が、日本の「当たり前」を揺さぶられながら見た現地の暮らしと少女たちを綴ったルポルタージュ的エッセイ。鮮やかなイエローを地に、制服姿の少女がカレー皿を手に座り込み、足元には象、背後にはモスク状の建築物がポップな線画で描かれる。タピオカ、ハチ、薄紫のスカートといったモチーフが軽やかに散らされ、見出しの「ぶっ壊される」だけが手書き風に崩されている。明るい色面と漫画的なタッチが、戸惑いと発見の交差する十代の視線をそのまま掲げてみせる。

著LispectorClarice、福嶋伸洋
カバー写真Vicente de mello
河出書房新社 / 2021年
文学・評論