一覧に戻る文学・評論鏡の国岡崎琢磨大御所作家の遺稿をめぐる二度読み必至のミステリ。物語の仕掛けと伏線そのものが、鏡像のように像を結び直す構造で立ち上がる。漆黒の地に浮かぶのは、装飾的な額縁に収められた少女の肖像。その顔の半分は朱や青緑の絵具が散り、ひび割れて剥がれ落ちる花弁のように描かれ、像と虚像の境を曖昧にする。明朝のタイトルが余白に静かに置かれることで、絵の不穏さがいっそう際立つ。割れた鏡の向こうに何が映るのか――装丁そのものが、本編の二重構造を先取りしている。About出版社PHP研究所出版年2023年判型四六判 / A5判 サイズジャンル文学・評論Credits装丁岡本歌織(next door design)装画orieAmazonで見る