
猫と悪魔に導かれた少女が、出口のない夢の中をさまよい続ける幻想譚。ゲーテの古典をモチーフに、現代の少女の視点から悪夢の旅路を描き出す。漆黒の地に金茶のタイトル文字が大きく重なり合い、装飾的な書体が綴れ織りのようなレタリングとなって紙面を覆う。中央の細い縦長の窓には、ヴィンテージドールを思わせる赤毛の少女と黒猫が浮かび、額縁めいた枠が物語の扉を暗示する。白い帯に置かれた「終わらない悪夢。」の太い明朝が、闇と光の境界を静かに引き締めている。

著秋田みやび
装丁岡本歌織
装画しのとうこ
KADOKAWA / 2016年
文学・評論