
世界の民族音楽研究に生涯を捧げた音楽学者・小泉文夫の足跡を、子どもにも届く語り口でたどる伝記シリーズの一冊。表紙はメガネをかけた人物の半身像を中心に据え、青と緑の二色刷り風のイラストで竪琴や弦楽器、楽器を奏でる小さな人々、躍る音符を周囲に散らす。淡いグレーで大きく抜かれた人物名と、リボンに添えられた手書きの欧文サインが、研究者の肖像にどこか民話的な温度を与えている。世界中を旅して耳を澄ました人の輪郭が、紙面の余白とともに静かに立ち上がる装丁。

著井上ひさし
装丁山田和寛+佐々木英子
装画やべみつのり
作品社 / 2023年
文学・評論