
日々の小さなトホホ──友人とのささいな差、呼ばれない自分、空回りの愛の言葉──を短歌に詠み、笑いに変えて成仏させるエッセイ集。淡い水色の地に、メガネをかけ鉛筆を握った黄色いコアラがちょこんと座る手描き風のイラストが配され、タイトル文字は手書き調のやわらかな線で軽やかに踊る。帯はクリームイエローで、症状リストを思わせるレイアウトに「心のカサカサ、ヒビ割れは、詠んで、笑って治す。」の一文。脱力した色面と人物像が、痛みを処方箋のような短歌へ翻訳していく本書の身振りをそのまま映している。

著横関大
装丁アルビレオ
装画水沢そら
幻冬舎 / 2021年
文学・評論