
時給はキツくとも誰かの夜を温める、街角の牛丼チェーン店を舞台にした働く若者たちの群像劇。深い藍色の夜空の下、明るい照明と橙色の屋根を浮かび上がらせた店舗のイラストレーションが構図の中心に据えられ、白抜きの大きな明朝体タイトルが縦に走る。「愛」の点に小さな赤いハート、ルビには「ビーフボウル・ラヴ」。下半分を覆う鮮やかなサーモンピンクの帯が「人生は、並、ときどき特盛」と謳い、夜の静けさと食堂のあかりを橋渡しする。庶民的な題材を上質な夜景として描き直した一冊。
著井田千秋
装丁名久井直子
実業之日本社 / 2023年
コミック・ラノベ・BL