一覧に戻る文学・評論渦 妹背山婦女庭訓 魂結び大島真寿美江戸期に大坂・道頓堀で人形浄瑠璃『妹背山婦女庭訓』を書き上げた作者、近松半二の生涯を描く長編。淡い藤色を地に、桜の花びらが舞い散るなか、赤と青の鮮やかな着物をまとう女が水彩の筆致でゆるやかに描かれる。中央に据えられた墨書きの「渦」の一文字が、舞いと吹雪の動きをぐっと束ねる芯となり、虚と実が絡み合う物語の渦そのものを表紙の上に立ち上がらせている。和の色気と現代的な余白の取り方が、上品に共鳴する一冊。About出版社文藝春秋出版年2019年判型四六判 / A5判 サイズジャンル文学・評論Credits装丁大久保明子Amazonで見る