
ブータンを舞台に、忘れられていた一人の女性との再会を綴ったノンフィクション的な物語。淡い水色の空と、伸びやかな緑の草原を背景に、白いシャツと水色のスカート姿の少女が片手を高く上げて笑っている線画イラストが、表紙の中央を占める。タイトルは手書き風の太い黒文字で、画面いっぱいに伸びやかに配され、傍らに小さく副題が寄り添う。下部の鮮やかな黄色い帯が、草原のひかりをそのまま掬い取ったように、人物の明るさと地続きに響いている。

著村上春樹
装丁大久保明子
装画モーリス+ルイス
文藝春秋 / 2015年
文学・評論