
哲学する営みを、いかに自分のものとして鍛えていくか。考えることそのものを思考の対象に据え、自由へと至る道筋を読者と共に歩もうとする入門書である。淡いミントグリーンの地に、ひらかれた本のかたちが朱色とグレーの細い線描で重ねられ、ページから放射状に伸びる線がそのまま思考の広がりを思わせる。下半分の生成り色の帯には朱の毛筆体で「哲学におけるく究極の賭博性!」と踊り、静かな図像と熱量ある言葉のコントラストが、考えることのスリルを静かに告げている。
著尾崎世界観
装丁古屋郁美
文藝春秋 / 2019年
文学・評論