一覧に戻る文学・評論この橋をわたって新井素子日常のすぐ隣にひらく不思議を、静かな視点で掬い上げた短篇集。淡い黄色の地に、楕円の額のような白い猫が画面を抱きかかえ、その中で少女が石橋を渡っていく。空には気球と浮遊する四角い物体、足元には数匹の猫、青を基調とした水彩タッチが夢のなかの光のように透き通る。タイトルは橋のアーチに沿うように朱で手描きされ、絵と文字がひとつの情景として息を合わせる。境界を越える物語の手触りが、装画の柔らかな淡彩にそのまま重なる一冊。About出版社新潮社出版年2021年判型文庫ジャンル文学・評論Credits装丁新潮社装幀室装画コマツシンヤAmazonで見る