一覧に戻る文学・評論なきむし姫泣き虫」な日常を抱えながら、家族の小さなドラマをやさしく掬い上げる連作集。母と子の距離、こぼれそうな涙の理由が、丁寧な筆致で綴られていく。表紙では観覧車を背景に、女性のスカートへ小さな兄妹が顔をうずめる構図がのびやかに描かれる。水色のスカート、オレンジのゴンドラ、淡いピンクの街並みが穏やかに重なり、タイトル文字はパステルの丸窓のなかに一字ずつ収まる。涙の予感と、それを抱きとめる手の温度が、午後の光のなかに静かに溶けている。About出版社おとないちあき出版年2015年判型文庫ジャンル文学・評論Credits装丁新潮社装幀室装画おとないちあき