
ソクラテスからヘーゲル、ハラリ、カーツワイルまで、西洋哲学の系譜と現代思想を貫いて「文明の結末」を問う一冊。生成り色の地に、明朝体の「哲学」「人類」を左右の対角に大きく配し、その間に小さな「と」を置く構図が、二項を引き合わせる主題そのものを字面で示している。サブタイトルと著者名、思想家のローマ字表記は細い欧文と小さな和文で静かに添えられ、書名の重さと余白の張りが拮抗する。装丁の構成自体が、本書の思弁の枠組みを先取りしている。
著川越宗一
装丁城井文平
装画安里英晴
文藝春秋 / 2021年
文学・評論