
村上春樹の作品に挿絵や装画を寄せてきた四人のイラストレーターを取り上げ、文章とイメージが響き合う仕事を辿る一冊。淡いクリーム色の地に、青の細い線で人物や動物、雲、本といったモチーフが余白を活かして散らされ、中央に英文タイトルと四人の名が静かに据えられている。帯は朱と白の対比で引き締められ、ねずみと兎の小さなキャラクターが両端に置かれて愛嬌を添える。線描の軽やかさが、物語に寄り添う絵の役割そのものを表紙のうえで体現している。

著平野紗季子
装丁大島依提亜
装画Alexis Ralaivao
新潮社 / 2024年
暮らし・健康・子育て