一覧に戻る文学・評論レンタル家族松本健太郎家族を「借りる」という現代的なサービスを通じ、人と人の関係のかたちを問い直す一作。三日月の浮かぶ夜空のもと、物干しに連なる縞模様のシーツのあいだに、長い髪の人物のシルエットが静かに佇み、足元には開かれたアルバムらしき頁がのぞく。深い藍と紫、薄桃と白を重ねたにじむような筆致が、誰かの暮らしを夜にそっと覗き見るような距離感を生む。借り物の関係にも、洗いたての布や写真のように、確かな生活の手触りが残ることをやわらかく示唆する装いだ。About出版社双葉社出版年2019年判型文庫ジャンル文学・評論Credits装丁AFTERGLOW装画しまざきジョゼAmazonで見る