
現代アメリカ文学を代表する作家の短篇集。レモン畑に潜む老吸血鬼の夫婦をはじめ、変身・幽霊・終末の気配を帯びた八篇が、軽やかな筆致と不穏さを同居させて並ぶ。表紙は白地にみずみずしいレモンと枝葉を植物画のタッチで描き、その上から手描き文字の英語タイトルを大きく走らせる。果実の鮮黄と葉のグリーンが清潔に立ち上がる一方、果皮の一点には小さな青い羽虫がとまり、甘い果樹園にひそむ毒の所在をそっと示す。健やかさのなかに針を一本忍ばせるような、原作の体温そのままの装丁。
著藤白圭
装丁太田規介
装画VOFAN+kirusu
河出書房新社 / 2018年
絵本・児童書