一覧に戻る文学・評論消滅世界村田沙耶香人工授精が一般化し、夫婦間の性愛が忌避される近未来を舞台に、家族と身体の常識が静かに反転していく長編。淡いグレーの背景に横向きで佇む人物の背から、植物の蔓のように剥き出しの脊椎と若葉が伸びる写真合成が、四隅に大きく据えられた明朝のタイトル文字に囲まれている。骨と植物、人と人ならざるものが地続きに溶けていく異物感を、声を抑えた色調で差し出す造本が、物語の境界の揺らぎをそのまま手元に運んでくる。About出版社河出書房新社出版年2018年判型文庫ジャンル文学・評論Credits装丁高柳雅人(角川書店装丁室)装画Re°(RED FLAGSHIP)Amazonで見る