
人と動物が寄り添う日々の時間を、ミュージシャンであり一児の母でもある書き手の視点から綴ったエッセイ集。家族として暮らす猫との関係や、生と死をめぐる静かな思索が重ねられる。表紙は澄んだ水色を全面に敷き、左上には猫と頬を寄せ合う横顔のスナップが小さく切り抜かれて貼り込まれている。著者名は同じ青のラインで囲まれ、タイトルは生成りの帯の上にやや滲んだ朱色の明朝で組まれる。写真とタイトル札を等しく配置する構成が、人と猫が並び立つ「一緒に生きている」距離感をそのまま誌面に写し取っている。

著花村万月
装丁泉沢光雄
装画瀬島志保子
光文社 / 2015年
文学・評論