
社会学者によるニュース時評集。「ニュースの社会学」と冠し、混迷する政治と社会の構造を読み解きながら、個として荒野を生き延びるための処方箋を提示する。表紙は淡いクリーム色で、頭を抱えてうずくまるような人影のシルエットが大きく中央に置かれる。輪郭は曖昧で顔は描かれず、無力感や逡巡を抱えた現代人の像として立ち上がる。明朝のタイトルは黒一色で簡素に組まれ、下部の灰色の帯が現実の重みを差し込む。柔らかな黄と人影の沈黙が、書名の「荒野」という言葉に静かな手触りを与えている。

著EverettPercival、木原善彦
装丁鈴木成一デザイン室
装画吉田雨水
河出書房新社 / 2025年
文学・評論