
ホームレスの青年が唯一無二のものを求める姿を通じ、「持つ者と持たざる者」の境界を静かに問い直す長編。表紙は夕暮れの街並みを写した一枚で、観覧車のシルエットが沈む陽に重なり、鮮やかなターコイズの空と水面が画面を満たす。上には極細のセリフ体の欧文タイトルが縦に長く伸び、白い和文の縦書きと交差する。下部は同色のフラットな帯で受け止められ、写真とタイポグラフィの呼吸が静かに整う。眼前の風景が、人生に何を求めるかという問いへとつながっていく。

著EverettPercival、木原善彦
装丁鈴木成一デザイン室
装画吉田雨水
河出書房新社 / 2025年
文学・評論