絵本・児童書
きょうのぼくはどこまでだってはしれるよ
荒井良二
走り出したくなる朝の高揚を、子どもの一人称でうたう絵本。どこまでも行ける、という小さな宣言が、絵と言葉のあいだで響き合う。表紙では、大きな黄の太陽を背に赤いマフラーを巻いた子どもが立ち、画面右へとピンクや緑の帯が流れていく。タイトルと著者名は手書き文字で絵に直接重ねられ、四隅には金色の唐草風の縁飾りがあしらわれて、額装されたタブローのような佇まいになっている。クレヨンやパステルの粗い筆致が、宣言の勢いとためらいの両方を抱えこんでいる。