
スマートフォンを介して立ち現れる現代的な怪異と、それを追う「圏内ちゃん」の活躍を描くシリーズの一篇。表紙はスマホ画面そのものを模した構図で、上部には電波強度や電池残量のステータスバー、下部には電話・メール・動画アプリらしきアイコンが水玉模様の壁紙風に並ぶ。中央にはノートを抱えて遠くを見やる眼鏡の少女のイラストが配され、「凸撃忌女即身仏事件」のサブタイトルがピンクの吹き出しに収まる。背後には赤い文字や顔文字、ネットスラングらしき断片が散りばめられ、画面越しの会話と事件が同居する世界観を、装丁そのものがUIとして体現している。
著焦田シューマイ
装丁川谷康久
新潮社 / 2025年
文学・評論