一覧に戻る文学・評論色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年村上春樹自分を「色彩を持たない」と感じる男が、かつて鮮やかだった四人の友人たちを訪ね、断ち切られた過去をたどっていく物語。白い余白の中央に、深い茶と臙脂を帯びた縦長のかたちが静かに立ち、その周囲を青・赤・黄・緑の手のひらに似た色彩がにじみ重なって取り巻く。透ける絵具の層がそれぞれの色を保ったまま中心へ寄り添う構図は、欠けを抱えたひとりと、彼を囲んでいた色たちとの距離を、声を上げずに描き出している。About出版社文藝春秋出版年2015年判型文庫ジャンル文学・評論Credits装丁大久保明子装画モーリス+ルイスAmazonで見る