
日本推理作家協会が編む短編ミステリーの年鑑で、受賞作を含む十編が収められたアンソロジー。落ち着いた灰青のカバーに、ナイフや古い鍵といった凶器・小道具のボタニカル風細密画が散らされ、推理小説の記号を博物図譜のように静かに陳列している。タイトルは欧文と「2018」を黄色のセリフ体で抜き、右端には同じ黄色の帯が縦に走って小口側を縁取る。受賞作の告知と惹句を載せた帯もまた黄色地に黒で力強く、年鑑としての重みと短編集の切れ味を、図像と色面の二層で示している。

著笹生陽子
装丁谷口博俊
装画丹地陽子
講談社 / 2014年
文学・評論