
孤島に建つ「オメガ城」で起こる連続殺人を、犀川創平シリーズの系譜に連なる新たな視点で描いたミステリ長編。鮮烈なロイヤルブルーを地に、尖塔めいた幾何学図形を淡い水色とアイボリーで切り絵のように組み上げ、白抜きの太い明朝でタイトルを大胆に重ねる。下部の帯では、墨書めいた手描き文字と端正な明朝が同居し、孤島・密室・天才・殺人といった主題語を断片的に浮かび上がらせる。城という閉じた箱の鋭さと、文字が孕む静かな緊張が、事件の冷たい輪郭を予感させる。

著EverettPercival、木原善彦
装丁鈴木成一デザイン室
装画吉田雨水
河出書房新社 / 2025年
文学・評論