
真夜中の校舎を舞台に、学校祭前夜の惨劇とその裏に潜むものを描くホラーミステリ。表紙は燃えるような赤と黒のグラデーションを背景に、長い髪を風になびかせ刃物を握る制服の少女が中央に立ち、その上から「前夜祭」の三文字が掠れた白い筆致で大きく重ねられる。英題の細い欧文と縦書きの著者名が静かに添えられ、鮮やかな黄の帯の極太明朝が「殺人の狂宴」と叫ぶ。炎の色彩と乱れ髪の動勢、掠れ文字の不穏が一枚絵のうちに祝祭の前夜の張りつめた狂気を立ち上げている。

著伊吹亜門
装丁坂野公一
装画水沢そら
小学館 / 2024年
文学・評論