
仮想世界アインクラッドに突如出現した「迷宮館」で起きる、不可解な連続殺人事件の記録。SAOの世界観とクローズド・サークルミステリを掛け合わせた一作で、近未来の仮想空間で繰り広げられるクラシカルな謎解きを描く。表紙は黒地を背景に、探鴻帽を被った少女が淡い青の光に包まれて佇む装画が中央に据えられる。タイトル「迷宮館の殺人」は赤い縦組みの明朝体で大胆に重ね、白い細字のシリーズ名と帯の黒が緊張感を生む。古典的密室劇と電子の闇が、一枚の構図のなかで静かに重なり合う。

著綾辻行人
装丁鈴木久美
装画遠田志帆
KADOKAWA / 2023年
文学・評論