
江戸の本屋を舞台に、河童騒動や狐憑き、戯作者殺しといった奇譚を解いていく時代ミステリーシリーズの第四作。表紙は紫紺を基調に、和傘や紅葉が舞う夜の情景を背景として、刀を携えた青衣の若者と紅と藍の市松文様をまとう女性が左右に配される。中央には縦組みのタイトルが白地の短冊に黒々と置かれ、上部には朱の傘がアクセントとして覗く。下半分を覆う黄色い帯と灯火のシルエットが、賑やかな絵柄を引き締めながら、怪しと人とがすれ違う夜の物語へと読み手を誘い込む。

著望月麻衣
装丁bookwall
装画いとうあつき
ポプラ社 / 2023年
文学・評論