
人と話すのが苦手な少年、虫好きの少年、アメリカからの帰国子女。それぞれの事情を抱えた中学生三人が、たった三人の園芸部で過ごす日々を描いた青春小説。カバーには、緑のフェンスに囲まれた庭で立ち話をする制服姿の三人がイラストで描かれ、足元には白い花や紫陽花、葉ものが繊細な筆致で広がる。タイトルは黄色の手書き調文字で空に浮かび、帯の赤い見出しが画面を引き締める。揺れる思春期と、ゆっくり実るものへの眼差しが、夏の光と植物の質感に重ねられている。

著望月麻衣
装丁bookwall
装画いとうあつき
ポプラ社 / 2023年
文学・評論