
アイドルを夢見る少女の青春を、四人の少女との出会いと別れを通じて描いた長編小説。アイドルグループの一員として活動する書き手による、夢の輪郭と裏側の手触りが交差するデビュー作である。表紙は、淡い水色のドレスをまとった少女の上半身をやわらかな筆致で捉えたイラストレーション。耳のピアスや髪の細い一筋まで丁寧に描き込まれ、視線はわずかに上向き、口元はかすかにほどけている。タイトルは細身の明朝体で顔の下に置かれ、英字の小さな添え書きが余白を引き締める。透明感のある画面と控えめな書体が、夢を語る声の繊細さをそのまま装丁に移している。
著平沢逸
装丁川名潤
カバー写真竹之内祐幸
講談社 / 2024年
文学・評論