
標高2200mに建つ山小屋「琴乃木山荘」を舞台に、そこへ集う人々が出会う不思議な出来事の数々を描く、山岳を背景にしたミステリの連作。表紙には、青空と緑深い山並みを背に、木組みの山荘と看板、登山姿の人物たちが水彩のやわらかな筆致で描かれている。タイトルは白抜きで縦に大きく配し、帯では「山岳」と「日常の謎」を×印で結んでみせる。澄んだ空気と人の気配を同じ画面に置く構図が、山という非日常のなかにそっと差し込む謎の気配を、穏やかに伝える一冊。

著望月麻衣
装丁bookwall
装画いとうあつき
ポプラ社 / 2023年
文学・評論