一覧に戻る文学・評論虫たちの家原田ひ香家という閉じた空間に集う人々の関係を、緻密な観察眼で描き出す長編小説。深い藍色の地に、白と淡紅のグラデーションをまとった大輪の花が咲き、緑の茎が画面を縦に貫く。花弁の繊細な筋や蕊の粒立ちまで写し取った精密な博物画風の描写に、翅を広げた蝶が静かに添えられ、画面右下に小さく配された版元名が緊張感を保つ。タイトルは余白に控えめに置かれ、生き物たちが息づく闇の庭の手触りが、室内に潜む人間模様の繊細さと重なって浮かび上がる。About出版社光文社出版年2016年判型四六判 / A5判 サイズジャンル文学・評論Credits装丁鈴木久美(角川書店装丁室)装画藤本麻野子Amazonで見る