
オリジナル作品のみを扱う同人誌即売会「コミティア」の40年を、関係者の証言と資料から辿る一冊。白を基調にしたカバーには、赤いコートの少女が差し出す薄い冊子を、机に座る赤い帽子の少年が受け取ろうとする場面が描かれる。手描きのタイトル文字は墨でざっくりと、本文の活字は端正に。赤い帯には「魂と魂が握手するような『出会い』を求めて」の言葉。作り手と読み手の小さな受け渡しそのものが、この本の主題を静かに言い当てている。

著三原芳秋、渡邊英理、鵜戸聡
装丁大倉真一郎
装画カワイハルナ
フィルムアート社 / 2020年
文学・評論