
時代によって評価が反転した書物、禁書・偽書・奇怪な思想書を題材に、書物そのものが歴史を動かしてきた様を辿る一冊。表紙は西洋古典絵画——蝋燭の灯に照らされ書物を読み耽る若い女と、その背後から覗き込む老女の劇的な明暗——を大きく配し、上部に明朝の白抜きで縦に大きく「奇書の世界史」と組む。下半分は鮮烈な黄色の帯が画面を断ち切り、墨色の太い見出しで「これは良書か、悪書か。」と問い返してくる。古い絵画の荘厳さと、扇情的なポップ広告のような帯の対比が、書物の善悪が時代で揺れることそのものを装丁に重ね合わせている。
装丁小口翔平+三森健太
装画uki+SUGAR
SUGAR / 2015年
ビジネス・経済