
ペットショップを舞台に、二人の青年が動物たちにまつわる謎を解いていく連作ミステリ。エプロン姿でカメラを構える人物と、猫を肩に乗せて佇むもう一人を中心に、白い大型犬、金魚鉢、赤い椅子、イグアナまでが密度高く配される。アニメ調のイラストレーションは、彩度を抑えた室内の色彩に金魚や帽子の赤がアクセントとして効き、表側を大きく覆う鮮やかなピンクの和文タイトルが画面を縦に貫く。賑やかな生き物たちと静かな人物表情の対比が、軽やかな日常と謎解きが同居するこの物語の質感を、そのまま装画として閉じ込めている。
著焦田シューマイ
装丁川谷康久
新潮社 / 2025年
文学・評論