文学・評論
ぼくの姉ちゃんとセックスしてください
金沢知樹
衝撃的なタイトルが目を引くが、これは余命わずかな姉と二十歳の弟をめぐる私小説。挑発的な言葉の奥には、家族の死へ静かに近づいてゆく日々が流れている。カバーは緑のソファに寝そべり本を読む姉のイラスト。窓の向こうの町並み、右手の格子窓、ボーダーシャツとデニム——どこにでもある午後の一場面が、透明感ある筆致で穏やかに切り取られる。荒々しい筆文字の表題と、絵の柔らかさの落差が、そのまま本書の体温として残る。
Credits
- 本文デザイン
- 岡本歌織(next door design)