
近未来、恋人同士の感情をより深く通わせる施術を受けたヒロインが、思いがけず他人の思考まで受信してしまう——情報過多の時代を軽やかに描く長編SF。表紙は横顔の女性のまわりに、タブレット、スマートフォン、空白の吹き出しが渦を巻くイラスト。鮮やかなオレンジの髪と機器のアクセントが白い余白に響き、誰かと繋がりすぎる息苦しさと高揚を同時に立ち上げる。タイトルはどっしりとした黒のカタカナで据えられ、騒がしさのなかに芯を通している。
著平沢逸
装丁川名潤
カバー写真竹之内祐幸
講談社 / 2024年
文学・評論