
関東大震災直後、急速に不寛容さを増す社会のなかで、女相撲一座とアナキストたちが交差した史実をもとに描く評伝小説。黒地のカバーに、白い筆文字のタイトルが力強く踊り、その下を朱赤の「KIKU」と縦組みの「GUILLOTINE」が交差するように走る。明朝・ゴシック・手書きが入り乱れた文字組は、まるで号外やビラの誌面のようで、声を張り上げる群衆の熱気を呼び起こす。怒りと祝祭が同居する装丁が、抗いの物語の体温をそのまま手に伝えてくる。
著岸本章
装丁吉岡秀典+佐藤翔子+平良佳南子
彰国社 / 2024年
アート・建築・デザイン