一覧に戻る文学・評論無花果の森殺人を犯した男と運命的に出会い、逃避行の末に北の地で暮らす女を描いた長編小説。深い闇のなかに堕ちていく愛と罪の物語が、しずかに、官能的に綴られていく。漆黒の地に、熟れた無花果がいくつか宙に浮かぶように並ぶ。果実の赤と緑のグラデーション、皮の張りや内側からにじむ熱が、暗闇に沈むことでより生々しく立ちあがる。タイトルと著者名は端正な明朝体で左右に分けて配され、果実の重みと余白の闇が拮抗する。禁忌の艶めかしさを、装丁が静かに引き受けている一冊。About出版社小池真理子出版年2011年ジャンル文学・評論Credits装丁鈴木成一デザイン室(協力=遠藤律子)カバー写真赤崎みま